Cycling Column
風速1m/sで体感温度は約1℃下がる
— 時速30kmは風速約8m、
自転車の体感温度早見表
最終更新: 2026年9月
一般的な目安では、風速1m/sで体感温度は約1℃下がります。自転車は自分の速度と同じ強さの風を受けるため、時速30kmで走ると無風の日でも秒速約8.3mの風を受け、体感は気温より約8℃低くなります。まずは2つの早見表で目安をつかんでください。
早見表1:時速は風速何m?
| 走行速度 | 風速(秒速) | 無風の日の体感の下がり幅 |
|---|---|---|
| 時速10km | 約2.8m/s | 約3℃ |
| 時速15km | 約4.2m/s | 約4℃ |
| 時速20km | 約5.6m/s | 約6℃ |
| 時速25km | 約6.9m/s | 約7℃ |
| 時速30km | 約8.3m/s | 約8℃ |
| 時速35km | 約9.7m/s | 約10℃ |
| 時速40km | 約11.1m/s | 約11℃ |
秒速(m/s)=時速(km)÷3.6。下がり幅は一般的な目安(風速1m/sで約1℃)による概算です。
早見表2:風速◯m/sで体感何℃?
| 身体が受ける風速 | 気温0℃ | 気温5℃ | 気温10℃ | 気温15℃ | 気温20℃ |
|---|---|---|---|---|---|
| 1m/s | 約−1℃ | 約4℃ | 約9℃ | 約14℃ | 約19℃ |
| 2m/s | 約−2℃ | 約3℃ | 約8℃ | 約13℃ | 約18℃ |
| 3m/s | 約−3℃ | 約2℃ | 約7℃ | 約12℃ | 約17℃ |
| 4m/s | 約−4℃ | 約1℃ | 約6℃ | 約11℃ | 約16℃ |
| 5m/s | 約−5℃ | 約0℃ | 約5℃ | 約10℃ | 約15℃ |
| 6m/s | 約−6℃ | 約−1℃ | 約4℃ | 約9℃ | 約14℃ |
| 7m/s | 約−7℃ | 約−2℃ | 約3℃ | 約8℃ | 約13℃ |
| 8m/s | 約−8℃ | 約−3℃ | 約2℃ | 約7℃ | 約12℃ |
| 9m/s | 約−9℃ | 約−4℃ | 約1℃ | 約6℃ | 約11℃ |
| 10m/s | 約−10℃ | 約−5℃ | 約0℃ | 約5℃ | 約10℃ |
体感温度 ≒ 気温 − 風速(m/s)× 1℃ で計算した、一般的な目安です。湿度・日差し・服装は考慮していません。自転車では、天気予報の風速に走行風(早見表1)を足した値で見てください。
サイクリストは常に「風の中」にいる
歩行者とサイクリストの最大の違いは、「常に風を受け続けている」という点です。無風の日であっても、時速30kmで走るロードバイクの乗り手は、風速約8m/sの風を正面から受けているのと同じ状態にあります。
ここに実際の風が加わります。向かい風3m/sの日に時速30kmで走ると、身体が受ける風速は合計で約11m/s。一般的な目安で考えると、気温10℃の日であっても、体感温度は約−1℃と氷点下近くまで下がります。「天気予報で見た気温」と「走行中に身体が感じる温度」が大きくずれるのは、この走行風が原因です。
風速と体感温度の目安
風による体感温度の低下は、よく「風速1m/sにつき約1℃下がる」と簡略化されます。実際にはこれは直線的な関係ではなく、元の気温や湿度にも依存しますが、サイクリストが直感的に判断するための目安としては十分に有用です。
天気予報の風速と、時速30kmで走ったときの体感温度(気温10℃の場合)
風速 0m/s(無風):体感 約2℃(走行風8m/sのみ)
風速 3m/s(そよ風):体感 約−1℃(走行風と合計11m/s)
風速 5m/s(やや強い風):体感 約−3℃(走行風と合計13m/s)
風速 8m/s(強風):体感 約−6℃(走行風と合計16m/s)
向かい風を正面から受けた場合の、一般的な目安(風速1m/sで約1℃)による概算です。
つまり、天気予報で「風速5m/s」と出ている日に気温10℃のルートを走ると、身体が感じる温度は氷点下になりうるということです。天気予報の「体感温度」は歩行者を基準にしているため、サイクリストにはまったく当てはまりません。
ダウンヒルと風 — 最も危険な組み合わせ
風の影響が最大化するのがダウンヒルです。時速50kmの下り坂では、走行風だけで約14m/s。ここに向かい風が加われば、20m/sを超える風が身体を直撃します。
しかも下りは脚を止めているためペダリングによる発熱がなく、登りでかいた汗が身体を冷やす「気化熱」が追い打ちをかけます。体幹が冷えると筋肉が硬直し、反応速度が落ち、ブレーキングの精度が低下します。これは単なる不快ではなく、明確な安全リスクです。
だからこそ、風が強い日やダウンヒルを含むルートでは、バックポケットに入れた防風ジレの存在が決定的に重要になります。胴体の前面を風から守るだけで、体感温度は5℃以上改善されることがあります。
風への具体的な対策
前面防風素材のウェアを選ぶ:冬用ジャケットやビブタイツには、前面にウィンドプルーフ膜を備えたモデルがあります。風を完全に遮断しつつ、背面は通気性を確保する構造で、サイクリストの「前からだけ風を受ける」という特殊な状況に最適化されています。
首と手首を塞ぐ:風はウェアの隙間から入り込みます。特にジャケットの首元と手首の隙間は、冷気の侵入経路になりやすい場所です。ネックウォーマーで首元を塞ぎ、グローブとジャケットの袖が重なるようにするだけで、体感温度は目に見えて改善します。
風向きを加味してルートを組む:可能であれば、往路が向かい風(身体が元気なうち)、復路が追い風になるようにルートを設計するのも有効な戦略です。疲労した帰路に強い向かい風を受けると、体温維持が難しくなるだけでなく、精神的にも消耗します。
ルートの風速を確認する:
Roadie's Closet の判定では、天気予報の風速をもとに、1m/sあたり約0.7℃と控えめに補正しています(最低気温20℃以上では補正しません)。走行風による冷えは、この記事の早見表で目安をつかんでください。
よくある疑問
Q. 時速30kmは風速何m?
A. 約8.3m/sです。時速(km)を3.6で割ると秒速(m/s)になります。無風の日でも、時速30kmで走ると秒速約8mの向かい風を受けているのと同じ状態です。
Q. 風速8mで体感温度は何℃下がる?
A. 一般的な目安(風速1m/sで約1℃)では、約8℃下がります。気温10℃なら体感は約2℃です。自転車の場合は、天気予報の風速に走行風が加わるため、実際に受ける風速で考えてください。
Q. 天気予報の体感温度は、自転車でもそのまま使えますか?
A. 天気予報の体感温度は、歩いている人を基準にしています。自転車では自分の速度と同じ強さの走行風を受けるため、予報の体感温度よりさらに低く感じます。走行風を足した風速で、早見表を見てください。